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スレッドセーフ性: CopyOnWriteArrayListはスレッドセーフです。複数のスレッドから同時にアクセスされても、内部のデータは安全に読み取り専用で共有されます。一方、ArrayListやVectorはスレッドセーフではありませんので、明示的な同期が必要です。
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可変性: CopyOnWriteArrayListは不変性を持ちます。要素を追加、変更、削除するときには、新しいコピーが作成されます。これにより、反復処理中に他のスレッドからの変更があっても、元のデータが変更されることはありません。一方、ArrayListやVectorは可変のリストであり、要素の追加や削除が直接反映されます。
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メモリ効率: CopyOnWriteArrayListは、要素の追加や削除が頻繁に行われる場合にはメモリ効率が低下します。なぜなら、要素の変更ごとに新しいコピーが作成されるためです。一方、ArrayListやVectorは要素の追加や削除が効率的です。
以下に、CopyOnWriteArrayListの使用例を示します。
import java.util.concurrent.CopyOnWriteArrayList;
public class Main {
public static void main(String[] args) {
CopyOnWriteArrayList<String> list = new CopyOnWriteArrayList<>();
// 要素の追加
list.add("Apple");
list.add("Banana");
list.add("Orange");
// 反復処理
for (String fruit : list) {
System.out.println(fruit);
}
// 要素の変更
list.set(1, "Grape");
// 要素の削除
list.remove("Apple");
// 反復処理 (変更後)
for (String fruit : list) {
System.out.println(fruit);
}
}
}
CopyOnWriteArrayListは、スレッドセーフなリストが必要な場合や、反復処理中に変更があってもデータの安定性が求められる場合に便利です。ただし、要素の変更が頻繁に行われる場合にはパフォーマンスの低下が生じる可能性があるため、注意が必要です。