SQLにおけるデノーマライゼーションの例


  1. 顧客と注文の関係: 通常、顧客情報と注文情報は異なるテーブルに格納されます。デノーマライゼーションを使用すると、顧客の情報(名前、住所など)を注文情報テーブルに冗長化することができます。これにより、注文情報を取得する際に顧客情報の参照を不要にし、パフォーマンスを向上させることができます。

    例:

    CREATE TABLE Customers (
     CustomerID INT PRIMARY KEY,
     CustomerName VARCHAR(50),
     CustomerAddress VARCHAR(100)
    );
    CREATE TABLE Orders (
     OrderID INT PRIMARY KEY,
     CustomerID INT,
     OrderDate DATE,
     OrderTotal DECIMAL(10, 2),
     CustomerName VARCHAR(50),
     CustomerAddress VARCHAR(100),
     FOREIGN KEY (CustomerID) REFERENCES Customers(CustomerID)
    );
  2. カテゴリと製品の関係: 製品テーブルとカテゴリテーブルがある場合、デノーマライゼーションにより、製品のカテゴリ情報を製品テーブルに冗長化することができます。これにより、製品情報を取得する際にカテゴリ情報の参照を不要にし、クエリのパフォーマンスを向上させることができます。

    例:

    CREATE TABLE Categories (
     CategoryID INT PRIMARY KEY,
     CategoryName VARCHAR(50)
    );
    CREATE TABLE Products (
     ProductID INT PRIMARY KEY,
     ProductName VARCHAR(50),
     CategoryID INT,
     CategoryName VARCHAR(50),
     FOREIGN KEY (CategoryID) REFERENCES Categories(CategoryID)
    );

これらは一部のデノーマライゼーションの例であり、実際のデータベース設計では、冗長化の度合いやデノーマライゼーションの手法はケースバイケースで検討する必要があります。デノーマライゼーションはパフォーマンスの向上に寄与する一方で、データの整合性や更新の複雑さなどの課題も引き起こす可能性があるため、注意が必要です。