atomic_notify_oneが使用できない場合の対処方法と代替手段


  1. atomicフラグを使用する方法: atomicフラグは、複数のスレッドが同時にアクセスしても安全に読み書きできるデータ型です。以下は、atomicフラグを使用してスレッド間の同期を実現する例です。

    #include <atomic>
    #include <thread>
    std::atomic<bool> flag{false};
    void threadFunc()
    {
       // スレッドの処理
       flag.store(true, std::memory_order_release);  // フラグをセットし、他のスレッドに通知
    }
    int main()
    {
       std::thread t(threadFunc);
       // フラグがセットされるまで待機
       while (!flag.load(std::memory_order_acquire))
       {
           // フラグがセットされるまで待機
       }
       t.join();
       return 0;
    }

    この方法では、atomicフラグを使用してスレッド間でのフラグの読み書きを同期し、待機ループを使用して他のスレッドからの通知を待機します。

  2. 条件変数を使用する方法: C++11以降では、条件変数を使用してスレッド間の同期を行うことができます。以下は、条件変数を使用したスレッド間の同期の例です。

    #include <condition_variable>
    #include <mutex>
    #include <thread>
    std::mutex mutex;
    std::condition_variable cv;
    bool flag = false;
    void threadFunc()
    {
       // スレッドの処理
       {
           std::lock_guard<std::mutex> lock(mutex);
           flag = true;
       }
       cv.notify_one();  // 他のスレッドに通知
    }
    int main()
    {
       std::thread t(threadFunc);
       {
           std::unique_lock<std::mutex> lock(mutex);
           cv.wait(lock, []{ return flag; });  // フラグがセットされるまで待機
       }
       t.join();
       return 0;
    }

    この方法では、条件変数を使用してスレッドの待機と通知を行います。スレッド間の同期は、mutex(ミューテックス)とflag(フラグ)変数を使用して行われます。

これらの方法を使用することで、atomic_notify_oneが使用できない場合でも、スレッド間の同期を安全に行うことができます。適切な方法を選択し、プログラムの要件に応じて使用してください。