絶対参照は、セル参照を$記号で修飾することで実現します。たとえば、セルA1を絶対参照する場合、$A$1となります。$記号を使用することで、セルのコピー時に参照が変わらないようにすることができます。
以下に、絶対参照の使い方としていくつかの例を示します。
例1: 絶対参照を使用した合計計算 セルA1からA10までの値を合計する場合、以下のような式を使用します。
=SUM($A$1:$A$10)
この場合、セルのコピーまたは移動時に参照が変化しないため、正確な合計値を取得することができます。
例2: 絶対参照を使用した条件付き書式設定 条件付き書式設定では、特定の条件を満たすセルに書式を適用します。たとえば、セルB1からB10までの値がセルA1の値より大きい場合に背景色を変更する場合、以下のような式を使用します。
=$B$1>$A$1
この式をセルB1からB10までコピーすると、セルB1からB10までの値がセルA1の値と比較され、条件を満たす場合に書式が適用されます。
例3: 絶対参照を使用したVLOOKUP関数 VLOOKUP関数は、指定した値を検索し、関連するセルの値を取得します。絶対参照を使用すると、検索範囲が固定され、セルのコピー時に参照が変化しません。以下は、絶対参照を使用したVLOOKUP関数の例です。
=VLOOKUP($A2,$B$1:$C$10,2,FALSE)
この場合、$A2の値をB1からC10の範囲で検索し、関連するセルの2列目の値を取得します。セルのコピー時に参照が変化しないため、正確な値を取得できます。
以上が、Excelでの絶対参照の使い方といくつかのコード例です。絶対参照を活用することで、セルのコピーおよび移動時に正確な参照を維持し、効果的なデータ分析や計算作業を行うことができます。