Rの標準パッケージである「stats」には、距離行列を計算するための便利な関数がいくつか用意されています。具体的な関数はデータの形式によって異なりますが、一般的なデータ形式である行列やデータフレームを使用する場合について説明します。
まず、以下のようなデータ行列があるとします。
data <- matrix(c(1, 2, 3, 4, 5, 6), ncol = 2)
この場合、行列の各行が一つのデータ点を表しています。距離行列を計算するには、dist()
関数を使用します。
distance_matrix <- dist(data)
dist()
関数は、デフォルトではユークリッド距離を計算しますが、他の距離尺度も指定することができます。詳細なオプションについては、Rのヘルプドキュメントを参照してください。
また、もしデータフレームを使用している場合は、距離行列を計算する前に数値データ以外の列を除外する必要があります。以下はその例です。
data <- data.frame(x = c(1, 2, 3), y = c(4, 5, 6), label = c("A", "B", "C"))
numeric_data <- data[, 1:2] # 数値データの列のみを抽出
distance_matrix <- dist(numeric_data)
これで、Rでの距離行列の計算方法を簡単に説明しました。必要に応じて、具体的なデータ形式や距離尺度に合わせて関数のオプションを調整してください。