「queue:work」と「queue:listen」は、Laravelのキューシステムを操作するためのコマンドですが、それぞれ異なる方法でジョブを処理します。
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queue:work: 「queue:work」コマンドは、指定されたキューからジョブをデキューして実行するためのワーカープロセスを開始します。このコマンドは、単一のワーカープロセスを実行するために使用されます。通常、このコマンドはバックグラウンドで実行され、デーモンとして動作します。ワーカープロセスはジョブを連続的に処理し、新しいジョブが追加されるたびにデキューして実行します。
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queue:listen: 「queue:listen」コマンドも、指定されたキューからジョブをデキューして実行しますが、ワーカープロセスを起動する代わりに、リスナープロセスを開始します。これは、新しいジョブが追加されるたびに自動的にジョブを処理するためのプロセスです。ワーカープロセスとは異なり、リスナープロセスは一度だけジョブを処理して終了します。新しいジョブが追加されると、リスナープロセスは再度起動され、ジョブを処理します。
具体的な例として、以下のようなコードを考えてみましょう。
// app/Jobs/ProcessPodcast.php
namespace App\Jobs;
class ProcessPodcast
{
public function handle()
{
// ジョブの実行内容を記述する
}
}
- queue:work の使用例:
php artisan queue:work --queue=high,default
このコマンドは、"high" キューと "default" キューからジョブをデキューして実行するワーカープロセスを起動します。
- queue:listen の使用例:
php artisan queue:listen --queue=emails
このコマンドは、"emails" キューからジョブをデキューして実行するリスナープロセスを起動します。新しいジョブが追加されるたびに、リスナープロセスは自動的に起動され、ジョブを処理します。
以上が「queue:work」と「queue:listen」の違いについての説明です。これらのコマンドは、Laravelのキューシステムを活用して非同期処理を効果的に実装するための便利なツールです。