SQLにおけるfloatとdecimalの違いと使い分け


  1. floatデータ型: floatは浮動小数点数を表すためのデータ型です。浮動小数点数は、小数点以下の桁数が可変であり、数値の範囲も広いという特徴があります。floatの主な特徴は以下の通りです:
  • 小数点以下の桁数が可変であるため、精度に制約がありません。
  • 数値の範囲が広く、非常に大きな値や非常に小さな値を扱うことができます。
  • ただし、浮動小数点数の表現には丸め誤差が生じることがあります。

floatデータ型は、科学的な計算や指数表現が必要な場合など、精度よりも範囲を重視する場合に適しています。

  1. decimalデータ型: decimalは固定小数点数を表すためのデータ型です。固定小数点数は、小数点以下の桁数が固定されており、数値の範囲も制約されています。decimalの主な特徴は以下の通りです:
  • 小数点以下の桁数が固定されており、精度を保証します。
  • 数値の範囲は制約されており、一般的にはfloatよりも小さな値を扱います。
  • 丸め誤差が生じず、正確な数値計算が可能です。

decimalデータ型は、財務データや通貨の計算など、正確な数値計算が必要な場合に適しています。

使い分けのポイント:

  • 精度よりも範囲を重視する場合はfloatを使用します。
  • 正確な数値計算が必要な場合はdecimalを使用します。

以下に、floatとdecimalの使用例を示します。

-- floatの使用例 CREATE TABLE Products ( ProductID INT, Price FLOAT );

INSERT INTO Products (ProductID, Price) VALUES (1, 19.99), (2, 9.99), (3, 29.99);

-- decimalの使用例 CREATE TABLE Orders ( OrderID INT, TotalPrice DECIMAL(10, 2) );

INSERT INTO Orders (OrderID, TotalPrice) VALUES (1, 123.45), (2, 67.89), (3, 543.21);

以上が、SQLにおけるfloatとdecimalの違いと使い分けについての解説です。適切なデータ型の選択は、正確な計算やデータの範囲を保証するために重要です。