PythonとC++の統合方法: コード例と解析


  1. C++拡張モジュールを使用する方法: PythonはC++との統合をサポートするために、C++拡張モジュールという仕組みを提供しています。C++拡張モジュールを使用すると、C++で書かれた関数やクラスをPythonから直接呼び出すことができます。以下は、C++で書かれた関数をPythonから呼び出す例です。

    // example.cpp
    #include <iostream>
    extern "C" {
       int add(int a, int b) {
           return a + b;
       }
    }
    # example.py
    from ctypes import cdll
    lib = cdll.LoadLibrary('./example.so')
    result = lib.add(3, 4)
    print(result)  # Output: 7

    上記の例では、C++のadd関数をPythonから呼び出しています。C++コードをコンパイルして共有ライブラリ(.soファイル)を作成し、ctypesモジュールを使用してPythonから呼び出しています。

  2. SWIG(Simplified Wrapper and Interface Generator)を使用する方法: SWIGは、PythonとC++の統合を簡単に行うためのツールです。SWIGを使用すると、C++のコードからPythonバインディングを生成できます。以下は、SWIGを使用してC++コードとPythonコードを統合する例です。

    // example.cpp
    #include <iostream>
    extern "C" {
       int add(int a, int b) {
           return a + b;
       }
    }
    %module example
    %{
    extern int add(int a, int b);
    %}
    extern int add(int a, int b);
    # example.py
    import example
    result = example.add(3, 4)
    print(result)  # Output: 7

    上記の例では、C++のadd関数をPythonから呼び出すために、SWIGを使用してインターフェースファイル(.iファイル)を作成しています。SWIGを使用してPythonバインディングを生成し、PythonからC++の関数を呼び出しています。

  3. Boost.Pythonを使用する方法: Boost.Pythonは、C++とPythonの統合をサポートするライブラリです。Boost.Pythonを使用すると、C++のクラスや関数をPythonから直接呼び出すことができます。以下は、Boost.Pythonを使用してC++とPythonを統合する例です。

    // example.cpp
    #include <iostream>
    #include <boost/python.hpp>
    int add(int a, int b) {
       return a + b;
    }
    BOOST_PYTHON_MODULE(example) {
       using namespace boost::python;
       def("add", add);
    }
    # example.py
    import example
    result = example.add(3, 4)
    print(result)  # Output: 7

    上記の例では、Boost.Pythonを使用してC++のadd関数をPythonから呼び出しています。C++コードでBoost.Pythonモジュールを作成し、Pythonからそのモジュールをインポートして関数を呼び出しています。

以上がPythonとC++の統合方法のいくつかです。他にもさまざまな方法がありますが、この記事では紹介しきれません。統合方法の選択は、プロジェクトの要件や好みによって異なります。ここで紹介した方法は、一般的な統合手法の一部です。

統合に関する詳細な解説やさらなるコード例については、公式ドキュメントやオンラインのリソースを参照してください。PythonとC++の統合によって、より高度なプログラミングの可能性を追求できるでしょう。