しかし、プロジェクト内には、バージョン管理の対象外としたいファイルやディレクトリが存在する場合があります。これらのファイルやディレクトリは、Gitの変更履歴に含まれず、無視されます。このような無視設定を行うために、Gitでは.gitignore
というファイルを使用します。
.gitignore
ファイルには、無視するファイルやディレクトリのパターンを記述します。例えば、.gitignore
ファイルに*.log
と書くと、全ての拡張子が"log"で終わるファイルが無視されます。また、ディレクトリを無視する場合は、ディレクトリ名を指定します。
この無視設定は、個別のプロジェクトごとに行うこともできますが、Gitのグローバルな無視設定を行うこともできます。グローバルな無視設定を行うと、複数のプロジェクトで共通の無視設定を利用できます。
グローバルな無視設定を設定するには、以下の手順を実行します。
- ターミナルまたはコマンドプロンプトを開きます。
git config --global core.excludesfile ~/.gitignore_global
と入力し、実行します。これにより、グローバルな無視設定ファイルが作成されます。~/.gitignore_global
ファイルをテキストエディタで開き、無視したいファイルやディレクトリのパターンを記述します。記述方法は、通常の.gitignore
ファイルと同様です。~/.gitignore_global
ファイルを保存して閉じます。
これで、Gitのグローバルな無視設定が完了しました。以降、新しく作成したプロジェクトでも、.gitignore_global
ファイルで指定したパターンに一致するファイルやディレクトリが無視されます。
この方法を使うことで、プロジェクトごとに無視設定を繰り返し行う手間を省くことができます。また、共通の無視設定を利用することで、一貫性のあるバージョン管理を行うことができます。
以上が、Gitのグローバルな無視設定についてのシンプルで簡単な方法です。もし、具体的なコード例を見たい場合は、以下のような.gitignore_global
ファイルの例を参考にしてください。
# システムファイルを無視する
.DS_Store
# ビルド結果を無視する
/build/
# 一時的なバックアップファイルを無視する
*.bak
このように、.gitignore_global
ファイルに必要なパターンを追加することで、自分のニーズに合わせた無視設定が可能です。以上が、Gitのグローバルな無視設定に関する説明です。