- ファイルのスキャン:
Pythonの標準ライブラリである
os
モジュールを使用して、指定されたディレクトリ内のすべてのファイルを再帰的にスキャンします。以下のコード例は、指定されたディレクトリ内のすべてのファイルとサブディレクトリを取得する方法を示しています。
import os
def get_all_files(directory):
file_list = []
for root, directories, files in os.walk(directory):
for file in files:
file_list.append(os.path.join(root, file))
return file_list
- ファイルのハッシュ値の計算:
ウイルススキャナーは、ファイルの内容を一意に識別するためにハッシュ値を使用します。Pythonの
hashlib
モジュールを使用して、ファイルのハッシュ値を計算することができます。以下のコード例は、MD5ハッシュを計算する方法を示しています。
import hashlib
def calculate_hash(file_path):
with open(file_path, 'rb') as file:
data = file.read()
md5_hash = hashlib.md5(data).hexdigest()
return md5_hash
- ウイルス定義の比較: ウイルススキャナーは、事前に定義されたウイルスのハッシュ値とファイルのハッシュ値を比較することでウイルスを検出します。以下のコード例は、ウイルス定義のリストを作成し、スキャン中にファイルのハッシュ値と比較する方法を示しています。
def scan_files(directory, virus_definitions):
infected_files = []
files = get_all_files(directory)
for file in files:
file_hash = calculate_hash(file)
if file_hash in virus_definitions:
infected_files.append(file)
return infected_files
- ウイルス定義の更新: ウイルススキャナーは、定期的にウイルス定義を更新する必要があります。ウイルス定義は、新たに発見されたウイルスのハッシュ値のリストです。以下のコード例は、ウイルス定義の更新方法を示しています。
def update_virus_definitions(virus_definitions, new_definitions):
virus_definitions.update(new_definitions)
これらのステップを組み合わせて、Pythonでシンプルなウイルススキャナーを作成することができます。必要に応じて、ファイルの内容の詳細な解析や他のセキュリティ機能の追加も行うことができます。