Hibernateの最初のキャッシュレベルは、セッションファクトリ内に存在し、データベースから取得されたエンティティオブジェクトを保持します。このキャッシュは、同じセッション内でのみ有効であり、データベースに対するクエリの結果をキャッシュすることで、追加のデータベースアクセスを回避することができます。このキャッシュは、Hibernateのセッションのライフサイクル内でのみ使用されるため、データの一貫性が保たれます。
Hibernateの最初のキャッシュレベルを有効にするには、以下のように設定ファイル(hibernate.cfg.xml)にキャッシュ設定を追加します。
<property name="hibernate.cache.use_query_cache">true</property>
または、プログラムで以下のように設定することもできます。
Configuration configuration = new Configuration();
configuration.setProperty("hibernate.cache.use_query_cache", "true");
キャッシュが有効になると、Hibernateはクエリ結果をキャッシュし、同じクエリが再度実行された場合にはキャッシュから結果を返します。これにより、データベースへの不要なアクセスが減り、アプリケーションのパフォーマンスが向上します。
以下は、Hibernateの最初のキャッシュレベルを使用する例です。
Session session = sessionFactory.openSession();
Query query = session.createQuery("FROM Product");
query.setCacheable(true); // クエリ結果のキャッシュを有効にする
List<Product> products = query.list();
session.close();
上記の例では、"FROM Product"というクエリの結果がキャッシュされます。同じクエリが再度実行されると、キャッシュから結果が返されるため、データベースへのアクセスが不要になります。
Hibernateのキャッシュは、データベースパフォーマンスの向上に役立つ強力な機能です。ただし、キャッシュを適切に管理することが重要です。キャッシュが古くなったり、意図しないデータを返したりしないようにするために、適切なキャッシュ戦略を選択する必要があります。
以上が、Hibernateの最初のキャッシュレベルに関する解説と、その機能を活用する方法の一例です。