- 任意のノードには、左部分木と右部分木があります。
- 左部分木のすべてのノードは、そのノードの値よりも小さくなければなりません。
- 右部分木のすべてのノードは、そのノードの値よりも大きくなければなりません。
- 左右の部分木も再帰的にBSTである必要があります。
BSTの操作には、検索、挿入、削除があります。以下にそれぞれの操作の詳細を説明します。
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検索: BSTでは、値を検索するために二分探索(Binary Search)を行います。具体的な手順は以下の通りです:
- ルートノードから探索を開始します。
- 探索する値が現在のノードの値と一致すれば、そのノードを返します。
- 探索する値が現在のノードの値より小さい場合、左部分木に移動します。
- 探索する値が現在のノードの値より大きい場合、右部分木に移動します。
- 探索する値が見つからない場合、ツリーに値が存在しないことを示す特別な値(通常はnullやNone)を返します。
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挿入: BSTへの要素の挿入は、以下の手順で行います:
- 挿入する値が現在のノードの値より小さい場合、左部分木に挿入します。左部分木が存在しない場合は、新しいノードを作成して挿入します。
- 挿入する値が現在のノードの値より大きい場合、右部分木に挿入します。右部分木が存在しない場合は、新しいノードを作成して挿入します。
- 挿入する値が既にツリーに存在する場合、重複を許さない場合は挿入を行いません。
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削除: BSTから要素を削除するには、以下の手順を実行します:
- 削除する値が現在のノードの値と一致する場合:
- 左部分木が存在しない場合、右部分木を現在の位置に移動します。
- 右部分木が存在しない場合、左部分木を現在の位置に移動します。
- 左右の部分木が存在する場合、右部分木の最小値を見つけて現在の位置に移動し、その値を削除します。
- 削除する値が現在のノードの値より小さい場合、左部分木に移動します。
- 削除する値が現在のノードの値より大きい場合、右部分木に移動します。
- 削除する値が現在のノードの値と一致する場合:
以上がBSTの基本的な操作です。これらの操作を実装するためのコード例は次のとおりです```python class Node: def init(self, value): self.value = value self.left = None self.right = None class BST: def init(self): self.root = None def insert(self, value): if self.root is None: self.root = Node(value) else: self._insert_recursive(self.root, value) def _insert_recursive(self, node, value): if value < node.value: if node.left is None: node.left = Node(value) else: self._insert_recursive(node.left, value) elif value > node.value: if node.right is None: node.right = Node(value) else: self._insert_recursive(node.right, value) def search(self, value): return self._search_recursive(self.root, value) def _search_recursive(self, node, value): if node is None or node.value == value: return node if value < node.value: return self._search_recursive(node.left, value) return self._search_recursive(node.right, value) def delete(self, value): self.root = self._delete_recursive(self.root, value) def _delete_recursive(self, node, value): if node is None: return node if value < node.value: node.left = self._delete_recursive(node.left, value) elif value > node.value: node.right = self._delete_recursive(node.right, value) else: if node.left is None: return node.right elif node.right is None: return node.left min_node = self._find_min(node.right) node.value = min_node.value node.right = self._delete_recursive(node.right, min_node.value) return node def _find_min(self, node): current = node while current.left is not None: current = current.left return current
上記のコード例は、PythonでのBSTの実装です。insert()メソッドで要素の挿入、search()メソッドで要素の検索、delete()メソッドで要素の削除ができます。各メソッドは再帰的に実装されており、適切な位置にノードを挿入したり、検索結果を返したり、ノードを削除したりします。
このコード例を使用して、BSTの基本的な操作を理解し、さまざまなデータの挿入、検索、削除を行うことができます。また、このコードをベースにさらに機能を追加することも可能です。
以上が、バイナリ探索木(Binary Search Tree)の理解と実装方法についての解説です。