非排除的モーダルブートストラップは、データセットからのランダムなサンプリングを通じて、確率分布を推定する手法です。以下の手順で実行されます。
- 元のデータセットからのランダムなサンプリングを行います。
- サンプリングされたデータを元に統計的モデルを構築します。
- 構築したモデルを使用して、新たなデータセットを生成します。
- ステップ1から3を複数回繰り返し、複数のデータセットを生成します。
- 生成されたデータセットから統計量やパラメータの分布を計算し、不確実性を評価します。
この手法は、データセットが特定の仮定や制約に従わない場合に特に有用です。また、統計モデルのパラメータの信頼区間や予測区間を推定するためにも使用されます。
以下に、Pythonを使用した非排除的モーダルブートストラップのコード例を示します。
import numpy as np
from sklearn.utils import resample
# サンプルデータの作成
data = np.array([1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10])
# ブートストラップ法による統計量の推定
n_iterations = 1000
bootstrap_means = []
for _ in range(n_iterations):
bootstrap_sample = resample(data)
bootstrap_mean = np.mean(bootstrap_sample)
bootstrap_means.append(bootstrap_mean)
# 結果の表示
print("Bootstrap Mean: ", np.mean(bootstrap_means))
print("Bootstrap Standard Error: ", np.std(bootstrap_means))
このコードでは、sklearn.utils.resample
を使用してデータのブートストラップサンプリングを実行し、サンプリングされたデータセットから平均値を計算しています。このプロセスを複数回繰り返し、ブートストラップサンプルの平均値の分布を評価します。
このようにして得られた結果は、元のデータセットからの単一の推定値よりも信頼性が高い結果となります。また、ブートストラップサンプルの分布から信頼区間や予測区間を計算することも可能です。
以上が、非排除的モーダルブートストラップの原理とコード例の説明です。この手法を使用することで、統計的な不確実性を評価し、信頼性の高い結果を得ることができます。