まず、モジュラ逆数を求めるための一般的なアルゴリズムである「拡張ユークリッドの互除法」を紹介します。このアルゴリズムは、二つの整数aとmに対して、aとmの最大公約数を求める手法です。
以下に、Pythonでの拡張ユークリッドの互除法を用いたモジュラ逆数関数の実装例を示します。
def extended_gcd(a, m):
if a == 0:
return m, 0, 1
else:
gcd, x, y = extended_gcd(m % a, a)
return gcd, y - (m // a) * x, x
def modular_inverse(a, m):
gcd, x, _ = extended_gcd(a, m)
if gcd != 1:
raise ValueError("逆元が存在しません。")
else:
return x % m
上記のコードでは、extended_gcd
関数で拡張ユークリッドの互除法を実装し、modular_inverse
関数でモジュラ逆数を求めています。modular_inverse
関数では、逆元が存在しない場合にはValueError
を発生させています。
以下に、実際にモジュラ逆数を求める例を示します。
a = 5
m = 17
inverse = modular_inverse(a, m)
print(inverse) # 結果: 7
この例では、5のモジュラ逆数を17で求めています。結果として、5のモジュラ逆数は7であることがわかります。
以上が、Pythonでのモジュラ逆数関数の実装方法と使用例の説明です。モジュラ逆数は数学的な概念ですが、実際のプログラミングで活用する際には、このような関数を使って計算することができます。