C++でクラスを抽象化する方法と使用例


抽象クラスを作成するには、少なくとも1つの純粋仮想関数(pure virtual function)を含む必要があります。純粋仮想関数は、関数の実装を持たず、派生クラスでオーバーライドする必要があります。以下は、抽象クラスを定義する一般的な方法です。

class AbstractClass {
public:
    virtual void pureVirtualFunction() = 0;
    // 他のメンバ関数や変数の定義
};

上記の例では、pureVirtualFunctionという純粋仮想関数が抽象クラスに含まれています。派生クラスは、この関数をオーバーライドして実装する必要があります。

抽象クラスを継承する派生クラスは、抽象クラスの純粋仮想関数を実装することが必要です。以下は、派生クラスの例です。

class DerivedClass : public AbstractClass {
public:
    void pureVirtualFunction() override {
        // 実装の記述
    }
};

派生クラスでは、overrideキーワードを使用して純粋仮想関数をオーバーライドしています。

抽象クラスを使用することで、共通のインターフェースや振る舞いを持つ複数のクラスを効率的に実装することができます。また、抽象クラスのポインタを使用して、派生クラスのインスタンスを操作することもできます。

以下は、抽象クラスの使用例です。

int main() {
    AbstractClass* object = new DerivedClass();
    object->pureVirtualFunction(); // 派生クラスの実装が呼び出される
    delete object;
    return 0;
}

この例では、抽象クラスのポインタを使用して、派生クラスのインスタンスを作成し、派生クラスの実装された関数を呼び出しています。

以上がC++でクラスを抽象化する方法と使用例の紹介です。抽象クラスは、プログラムの設計や構造を改善するのに役立つ強力なツールです。