まず、クォータニオンは通常、実部と虚部から構成されます。実部はスカラー値であり、回転の大きさを示します。虚部はベクトル値であり、回転軸を表します。一般的なクォータニオンの表記法は、q = a + bi + cj + dkです。ここで、a、b、c、dは実数です。
クォータニオンは、ユニットクォータニオンと非ユニットクォータニオンに分類することができます。ユニットクォータニオンは、大きさが1であるため、回転を表現するのに最適です。一方、非ユニットクォータニオンは、大きさが1でないため、スケーリングの効果も持っています。
さらに、クォータニオンには右手系と左手系の2つの座標系があります。右手系のクォータニオンは、一般的に3Dグラフィックスやゲーム開発で使用されます。左手系のクォータニオンは、一部の特定のアプリケーションで使用されますが、一般的ではありません。
クォータニオンの利点の一つは、回転の合成や補間が簡単に行えることです。たとえば、2つのクォータニオンを乗算すると、それらの回転が連結され、新しいクォータニオンが生成されます。また、2つの回転を補間する場合は、球面線形補間(Slerp)と呼ばれる手法を使用することができます。
この記事では、クォータニオンの基礎を解説し、異なる種類のクォータニオンの違いを説明しました。クォータニオンは、3Dグラフィックスやゲーム開発などの分野で広く使用されており、回転の表現や操作において強力なツールです。