まず、静的ルーティングの基本概念から説明します。静的ルーティングは、ネットワークデバイスに手動で経路情報を設定する方法です。これにより、特定の宛先へのトラフィックがどの経路を辿って転送されるかを明示的に指定することができます。
静的ルーティングの設定方法には、以下の手順があります:
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ルーティングテーブルの確認: ネットワークデバイス上の現在のルーティングテーブルを表示し、既存のルートエントリを確認します。
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静的ルートの追加: 新しいルートエントリを作成し、宛先ネットワークと経由するネクストホップ(次のホップ)のIPアドレスを指定します。
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デフォルトルートの設定: デフォルトゲートウェイを設定することで、宛先ネットワークがルーティングテーブルに存在しない場合に使用されるデフォルトの経路を指定します。
これらの手順に従って、ネットワークデバイス上で静的ルーティングを設定することができます。以下に、一般的なネットワークデバイス(ルーター)での静的ルーティング設定のコード例を示します:
Router(config)# ip route <宛先ネットワーク> <サブネットマスク> <ネクストホップのIPアドレス>
例えば、宛先ネットワークが192.168.1.0/24であり、ネクストホップのIPアドレスが10.0.0.1である場合、以下のように設定します:
Router(config)# ip route 192.168.1.0 255.255.255.0 10.0.0.1
また、デフォルトルートを設定する場合は、以下のように設定します:
Router(config)# ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 <デフォルトゲートウェイのIPアドレス>
以上が、ネットワークデバイス上での静的ルーティングの設定方法とコード例になります。静的ルーティングを使用することで、ネットワークトラフィックの制御や特定の経路へのトラフィックの導線を柔軟に設定することができます。