主成分分析(PCA)の基礎と応用:コード例と解説


主成分分析の基礎的な手順は以下の通りです:

  1. データの正規化: 主成分分析では、データの平均を0にし、分散を1に正規化する必要があります。これにより、異なるスケールの変数が主成分に与える影響を均一化します。

  2. 共分散行列の計算: 正規化されたデータから共分散行列を計算します。共分散行列は、変数間の相関関係を表す行列であり、主成分の計算に使用されます。

  3. 固有値問題の解法: 共分散行列の固有値と固有ベクトルを計算します。固有値は、主成分の重要度を表し、固有ベクトルは、新しい軸の方向を示します。

  4. 主成分の選択: 固有値を降順にソートし、最も大きい固有値に対応する固有ベクトルを選択します。これらの固有ベクトルは、データを新しい軸上に射影するための基底となります。

  5. データの射影: 選択した固有ベクトルを使用して、データを新しい軸上に射影します。射影されたデータは、元のデータセットよりも少ない次元で表現されます。

主成分分析は、データの可視化やディメンション削減に広く使用されます。以下に、Pythonのscikit-learnライブラリを使用したPCAのコード例を示します:

from sklearn.decomposition import PCA
# データの読み込み
data = ...
# PCAのインスタンス化
pca = PCA(n_components=2)
# データの射影
projected_data = pca.fit_transform(data)
# 射影されたデータのプロット
plt.scatter(projected_data[:, 0], projected_data[:, 1])
plt.xlabel('Principal Component 1')
plt.ylabel('Principal Component 2')
plt.show()

この例では、データセットを2次元に射影しています。n_componentsパラメータを変更することで、射影後の次元数を調整することができます。

また、PCAは特徴量の重要度のランキングや異常検知にも使用されます。さらに、PCAは他の機械学習アルゴリズムの前処理手法としても利用されることがあります。

このように、主成分分析はデータ分析や機械学習において非常に便利な手法です。さまざまな応用例を通じて、データの解析と可視化に活用してみてください。