Bridgeパターンの主な目的は、クラス間の固定的な結合を避け、それぞれの変更への影響を最小限に抑えることです。このパターンでは、抽象化(Abstraction)と実装(Implementation)の両方を独立した階層として定義し、それらを橋渡し(Bridge)する役割を持つクラスを導入します。
具体的なコード例を通じて、Bridgeパターンの活用方法を説明します。
まず、以下のような抽象化クラスを定義します。
public abstract class Abstraction {
protected Implementation implementation;
public Abstraction(Implementation implementation) {
this.implementation = implementation;
}
public abstract void operation();
}
次に、実装クラスを定義します。
public interface Implementation {
void performOperation();
}
public class ConcreteImplementationA implements Implementation {
@Override
public void performOperation() {
// 具体的な実装Aの処理
}
}
public class ConcreteImplementationB implements Implementation {
@Override
public void performOperation() {
// 具体的な実装Bの処理
}
}
その後、抽象化クラスを継承する具体的なクラスを作成します。
public class RefinedAbstraction extends Abstraction {
public RefinedAbstraction(Implementation implementation) {
super(implementation);
}
@Override
public void operation() {
// 必要な前処理
implementation.performOperation();
// 必要な後処理
}
}
このようにすることで、抽象化クラスと実装クラスを分離し、それぞれ独立して変更できるようになります。また、新たな実装を追加する場合も、新しい実装クラスを作成し、既存の抽象化クラスと組み合わせるだけで済みます。
Bridgeパターンの利点は、クラス間の緊密な結合を避けることで、柔軟性と拡張性を向上させる点です。また、このパターンは、大規模なシステムやフレームワークの設計において特に有用です。
以上が、Bridgeパターンの基本的な理解と活用方法についての解説です。このパターンを適切に活用することで、ソフトウェアの設計においてより柔軟な構造を実現することができます。