アンキャリブレートステレオシステムからのデプスマップの生成方法


次に、以下の手順でデプスマップを生成します。

  1. ステレオ画像の読み込み: まず、アンキャリブレートステレオシステムから得られた左右の画像を読み込みます。

  2. ステレオマッチングアルゴリズムの選択: ステレオマッチングアルゴリズムは、左右の画像の対応点を見つけるために使用されます。OpenCVでは、SGBM(Semi-Global Block Matching)やBM(Block Matching)などのアルゴリズムが利用できます。適切なアルゴリズムを選択し、パラメータを設定します。

  3. 視差マップの計算: ステレオマッチングアルゴリズムを使用して、左右の画像の視差マップを計算します。視差マップは、ピクセルごとに左画像上の対応点との視差(ディスパリティ)を表します。

  4. 視差から距離への変換: キャリブレーションで得られたカメラパラメータを使用して、視差マップを物体の距離に変換します。具体的な変換方法は、カメラのベースライン(左右のカメラの距離)と焦点距離などのパラメータに依存します。

  5. デプスマップの可視化: 最後に、生成されたデプスマップを適切な尺度に変換し、視覚化します。デプスマップは、物体の距離情報を表すグレースケール画像として表現されます。

以下は、PythonとOpenCVを使用したデプスマップ生成のコード例です:

import cv2
# ステレオ画像の読み込み
left_image = cv2.imread('left_image.jpg', 0)
right_image = cv2.imread('right_image.jpg', 0)
# ステレオマッチングアルゴリズムの設定
stereo = cv2.StereoBM_create(numDisparities=16, blockSize=15)
# 視差マップの計算
disparity_map = stereo.compute(left_image, right_image)
# 視差から距離への変換
focal_length = 1000  # 仮の焦点距離
baseline = 0.1  # 仮のベースライン
depth_map = baseline * focal_length / disparity_map
# デプスマップの可視化
depth_map_visualized = cv2.normalize(depth_map, None, 0, 255, cv2.NORM_MINMAX, cv2.CV_8U)
cv2.imshow('Depth Map', depth_map_visualized)
cv2.waitKey(0)
cv2.destroyAllWindows()

このようにして、アンキャリブレートステレオシステムからデプスマップを生成することができます。カメラキャリブレーションとステレオマッチングアルゴリズムのパラメータ設定は、具体的なシステムや環境に応じて調整する必要があります。