JavaScript MVC パターンの基本


  1. モデル(Model): モデルはアプリケーションのデータとビジネスロジックを表します。データの状態を管理し、データの変更や操作を行います。例えば、ToDo アプリケーションの場合、タスクのリストや追加、削除、更新などの操作をモデルが担当します。

  2. ビュー(View): ビューはユーザーに表示されるインターフェースを表します。モデルのデータを受け取り、表示する責任を持ちます。HTML、CSS、JavaScript を使用して、ビューを構築します。例えば、ToDo アプリケーションの場合、タスクの一覧や詳細を表示する画面がビューです。

  3. コントローラ(Controller): コントローラはユーザーからの入力やアクションを受け取り、それに応じてモデルの更新やビューの変更を行います。ユーザーの操作に応じて適切な処理を実行する役割を担います。例えば、ToDo アプリケーションの場合、タスクの追加や削除の操作をコントローラが処理します。

JavaScript MVC パターンを実装するためには、以下の手順に従うことが一般的です。

  1. モデルを定義し、データとビジネスロジックを実装します。必要に応じてデータの変更や操作のメソッドを提供します。

  2. ビューを作成し、モデルのデータを表示するためのテンプレートやUI要素を設計します。ビューにはイベントリスナーを追加し、ユーザーの操作をコントローラに通知します。

  3. コントローラを作成し、ビューからのイベントを受け取り、適切なモデルのメソッドを呼び出したり、ビューの更新を行ったりします。コントローラはモデルとビューの仲介役となります。

以上が JavaScript MVC パターンの基本的な概念です。これにより、コードの保守性と再利用性が向上し、アプリケーションの開発がスムーズになります。

以下に、実際のコード例を示します。

// モデル
class TaskModel {
  constructor() {
    this.tasks = [];
  }
  addTask(task) {
    this.tasks.push(task);
  }
  removeTask(task) {
    const index = this.tasks.indexOf(task);
    if (index !== -1) {
      this.tasks.splice(index, 1);
    }
  }
}
// ビュー
class TaskView {
  constructor(controller) {
    this.controller = controller;
  }
  render(tasks) {
    // タスクの一覧を表示するコード
  }
  bindAddTask(handler) {
    // タスクの追加ボタンのイベントリスナーを設定するコード
  }
  bindRemoveTask(handler) {
    // タスクの削除ボタンのイベントリスナーを設定するコード
  }
}
// コントローラ
class TaskController {
  constructor(model, view) {
    this.model = model;
    this.view = view;
  }
  onAddTask(task) {
    this.model.addTask(task);
    this.updateView();
  }
  onRemoveTask(task) {
    this.model.removeTask(task);
    this.updateView();
  }
  updateView() {
    const tasks = this.model.getTasks();
    this.view.render(tasks);
  }
}
// アプリケーションのエントリーポイント
const model = new TaskModel();
const view = new TaskView();
const controller = new TaskController(model, view);
// ビューからのイベントをコントローラにバインド
view.bindAddTask(controller.onAddTask.bind(controller));
view.bindRemoveTask(controller.onRemoveTask.bind(controller));
// 初期表示
controller.updateView();

このコード例では、ToDo アプリケーションのタスクの追加と削除を管理する JavaScript MVC パターンの実装が示されています。モデルがタスクのデータと操作を担当し、ビューがタスクの一覧表示とユーザーの操作を処理し、コントローラがモデルとビューの間で仲介役となります。

このようなシンプルで簡単な方法で JavaScript MVC パターンを実装することができます。これにより、コードの保守性と可読性が向上し、アプリケーションの開発が効率化されます。