Disjoint Set:データ構造の理解と利用方法


まず、Disjoint Setの基本的な概念を説明しましょう。Disjoint Setは、要素の集合をグループに分けることができます。各グループは、互いに素(共通要素を持たない)であり、それぞれ独立しています。各要素は自身が所属するグループを示す親(または代表)と関連付けられます。

Disjoint Setの主な操作は、次の2つです:「Union(結合)」と「Find(検索)」です。

  1. Union(結合)操作: Union操作は、2つの要素が所属するグループを結合する操作です。つまり、2つのグループを1つのグループにまとめます。Union操作は、要素の親を更新することで実現されます。

  2. Find(検索)操作: Find操作は、ある要素が所属するグループ(親)を見つける操作です。Find操作は、要素の親をたどっていき、最終的な親を見つけるまで繰り返されます。これにより、ある要素がどのグループに所属しているかを効率的に判定できます。

Disjoint Setを利用する一般的なシナリオは、集合やグラフの連結性を判定することです。例えば、与えられたグラフが連結かどうかを判定する場合、Disjoint Setを使用して各頂点をグループ化し、最終的にすべての要素が同じグループに所属しているかどうかをチェックすることができます。

以下に、Disjoint Setの実装例を示します(Pythonを使用します):

class DisjointSet:
    def __init__(self, n):
        self.parent = [i for i in range(n)]
        self.rank = [0] * n
    def find(self, x):
        if self.parent[x] != x:
            self.parent[x] = self.find(self.parent[x])
        return self.parent[x]
    def union(self, x, y):
        root_x = self.find(x)
        root_y = self.find(y)
        if root_x != root_y:
            if self.rank[root_x] < self.rank[root_y]:
                self.parent[root_x] = root_y
            elif self.rank[root_x] > self.rank[root_y]:
                self.parent[root_y] = root_x
            else:
                self.parent[root_y] = root_x
                self.rank[root_x] += 1
# 使用例
n = 10  # 要素の数
ds = DisjointSet(n)
ds.union(0, 1)
ds.union(2, 3)
ds.union(4, 5)
ds.union(6, 7)
ds.union(0, 2)
ds.union(4, 6)
print(ds.find(0))  # 0の所属するグループの親を取得
print(ds.find(5))  # 5の所属するグループの親を取得
print(ds.find(7))  # 7の所属するグループの親を取得

この例では、DisjointSetクラスを使用して10個の要素を持つDisjoint Setを作成し、いくつかの要素をunion操作で結合しています。その後、find操作を使用して各要素の所属するグループを取得しています。

以上がDisjoint Setの基本的な理解と利用方法についての説明です。このデータ構造は、連結性の判定やグループ化が必要な場面で役立つことがあります。詳細な実装や応用例については、さらなる学習と調査を行ってください。